内科・リハビリテーション科
医療法人 黒川診療所
〒555-0025 
大阪府大阪市西淀川区姫里1-22-23
TEL: 06-6471-9912    



内科

1.外来

 風邪やインフルエンザ,胃腸炎などの急性疾患から,気管支喘息などのアレルギー疾患,骨粗鬆症,生活習慣病(2型糖尿病,高血圧症,脂質異常症,高尿酸血症など)の慢性疾患に対する治療・コントロールを各種診療ガイドラインに沿っておこなっています。

 どの科を受診すれば良いのか,わからない場合にも,まずは受診していただければお困りの症状がどのような原因で起こっているのか判断し,必要に応じて検査を行なったうえで適切な治療法を提案いたします。また,専門的な高度医療が必要な場合には、速やかに専門病院(愛仁会千船病院,済生会中津病院など)へ紹介いたします。

 

当院で主に診療を行なっている疾患

1.急性疾患(発熱・有症状外来)

①感冒(かぜ症候群)

 主にウイルス感染によって生じる上気道を中心とした急性炎症で,発熱や鼻汁,咳,咽頭痛などを認めます。通常,1週間以内に自然治癒します。

 感染力の強いものとして,インフルエンザ感染症やCOVID-19感染症があり,抗原検査や遺伝子検査(PCR検査など)で診断を行います。


②急性気管支炎・肺炎

 ウイルスや細菌感染によって生じる急性炎症が急性気管支炎で,発熱や咳を認めます。炎症が肺実質にまで波及すると肺炎となります。

 原因としてはウイルス感染が多いとされていますが,一般に粘稠な膿状の痰を多く認める場合に は細菌感染症が疑われ、抗菌薬を使用する場合があります。血液検査や胸部レントゲン検査などで診断を行います。


③尿路感染症(膀胱炎など)

  主に細菌感染によって生じる尿路(尿道,膀胱,尿管,腎臓)の炎症で残尿感や頻尿,排尿時痛を認めます。炎症が腎臓まで波及すると発熱を認めます。

主に尿検査や腹部超音波検査などで診断を行います。


④感染性腸炎

 一般に細菌やウイルス,寄生虫などが腸管に感染することにより下痢や腹痛,嘔吐などを生じま す。発症後2-7日で自然軽快することが多く,脱水の予防が重要となります。主に腹部超音波検査や血液検査で診断します。

 経口摂取が可能な場合にはOS-1などの経口補水液を使用し,経口摂取が困難な場合には点滴を行なう場合もあります。


⑤急性虫垂炎(いわゆる盲腸)

  糞石や食物残渣,異物で虫垂内腔が閉塞し,二次的に細菌感染が加わることで発症する虫垂の急性炎症で,発熱(初期は微熱),腹痛(初期は心窩部や臍周辺の痛みが多く,その後右下腹部に限局た痛み)を認めます。

   主に血液検査や腹部超音波検査,腹部レントゲン検査で診断します。外科的加療(手術)の対象となる場合もあるため, 当院では速やかに連携医療機関への紹介をおこなっております。


⑥腸閉塞(イレウス)

  腫瘍や炎症,開腹手術後の癒着などが原因で消化管(腸管)の通過障害がおこり,腹痛,嘔吐,排ガス(おなら)および排便の停止,腹部膨満感を認めます。腹部超音波検査や腹部レントゲン検査,血液検査などで診断を行います。外科的加療(手術)の対象となる場合もあるため, 当院では速やかに連携医療機関への紹介をおこなっております。


当院では,スムーズな診察をおこなうためにWeb問診・予約システムを導入しております。


2.慢性疾患(一般内科)

①生活習慣病

  食事,運動,飲酒,喫煙,睡眠などの生活習慣に関連して発症・増悪する疾患を総称したもので,2型糖尿病,脂質異常症,高血圧症,肥満症,メタボリック症候群,脂肪肝,アルコール性肝炎,高尿酸血症(痛風),慢性閉塞性肺疾患(COPD),慢性腎臓病(CKD)などがあります。

  これらの疾患は,適切な食事・運動療法を継続することにより予防・改善できます。

 当院では,食習慣や生活リズムなどの生活スタイルに応じた,実行しやすく継続できる食事・運動 療法の方法について管理栄養士によオンライン栄養・食事指導をおこなっております。


☆動脈硬化性疾患予防のための生活習慣の改善

1.禁煙し,受動喫煙を回避する。

2.過食を抑え,標準体重を維持する。

3.肉の脂身,乳製品,卵黄の摂取を抑え,魚類,大豆製品の摂取を増やす。

4.野菜,果物,未精製穀類,海藻の摂取を増やす。

5.食塩を多く含む食品の摂取を控える。

6.アルコールの過剰摂取を控える。

7.有酸素運動を毎日30分以上行う。

(日本動脈硬化学会,2012)


1)2型糖尿病

 血糖値は,一定の範囲内におさまるように膵臓から産生されるホルモンである,インスリンで調整されています。

 2型糖尿病は,過食や運動不足などが原因でインスリンの作用が不足し,慢性的に高血糖状態となる疾患です。軽度の場合には多くは無症状で健診で異常を指摘されることが多く,進行すると多飲・多尿,口渇感,体重減少,易疲労感を認めます。主に血液検査,尿検査で診断します。

高血糖の状態が続くと,全身の血管や神経が障害され,脳梗塞や心筋梗塞などの発症リスクが高まり,様々な合併症を認めるため,早期に治療を開始し,きちんと血糖値をコントロールをおこなうことが大切です。

 治療の基本は食事・運動療法ですが,生活習慣の改善のみでは,血糖値の改善を認めない場合には薬物療法を併用します。


2)脂質異常症

 血液中の脂質濃度(コレステロール,トリグリセライド)が異常値を示す疾患で,無症状で健診で異常を指摘されることが多く,狭心症や心筋梗塞,脳梗塞などの動脈硬化性疾患の主要なリスク因子とされています。そのためガイドラインでは,動脈硬化のリスクに応じて管理目標値が設定されており,治療の基本は生活習慣の改善(食事・運動療法)で,生活習慣の改善のみでは,脂質濃度の改善を認めない場合には薬物療法を併用します。


3)高血圧症

  血圧は,心臓が動脈を通して全身に血液を送り出す圧力で,心臓から押し出される血液の量(1回拍出量)と血管抵抗性(血管の太さ,血管壁の弾力性)により規定されます。

     高血圧症は,血圧が慢性的に高い状態が続く疾患で,狭心症や心筋梗塞,脳梗塞などの動脈硬化性疾患の最大の危険因子とされています。塩分過多や肥満症などが原因とされている。

 ガイドラインでは,血圧値や動脈硬化のリスクに応じて管理目標値が設定されており,治療の基本は生活習慣の改善(食事・運動療法)で,生活習慣の改善のみでは,血圧値の改善を認めない場合には薬物療法を併用します。


4)高尿酸血症(痛風)

 尿酸は,細胞の新陳代謝の過程でできる,プリン体の最終代謝産物で多くは尿中に排泄されます。

 高尿酸血症は,血清尿酸値が7.0mg/dlを超えるもので痛風関節炎や腎障害の原因となるほか,動脈硬化のリスクファクターとされています。高尿酸血症自体は無症状ですが,痛風性関節炎(いわゆる痛風発作)を認めると足の親指などの関節が腫れて激痛を認めることがあります。

 治療の基本は,生活習慣の改善(食事・運動療法,飲酒制限)で,尿酸値と並存疾患の有無により薬物療法の併用を判断します。


②アレルギー性疾患

1)アレルギー性鼻炎

 アレルギーが原因でおこる鼻粘膜の炎症で,鼻閉感(鼻詰まり),鼻汁,くしゃみなどを認めます。前述の症状にくわえて血液検査などで確定診断をすることができます。ハウスダストによるものは通年性に生じ,幼児期から発症することが多く気管支喘息を合併することが多いとされています。それに対して,花粉などによるものは季節性があり(スギ花粉は2-4月,ヒノキ花粉は4-5月,イネ花粉は6月,ブタクサ花粉は9月),20歳前後の発症が多く,アレルギー性結膜炎の合併が多いとされています。治療・予防法としてマスクの装着(アレルゲンの吸入を減らす),ステロイド剤の鼻噴霧吸入,抗アレルギー薬などがあります。


2)アレルギー性結膜炎

 アレルギーが原因でおこる結膜の炎症で,目のかゆみ,結膜充血,眼脂を認めます。治療法として,抗アレルギー薬の点眼薬,ステロイドの点眼薬,免疫抑制剤点眼薬などを用います。


3)気管支喘息

 アレルギーが原因でおこる慢性的な気道の炎症がベースにあり,気道感染症,たばこの煙,気圧変化・寒冷変化などににより可逆性の気管支狭窄・閉塞が誘発され,呼吸困難発作を認めます。呼吸機能検査や血液検査などで診断します。治療は,重症度に応じた薬物療法(内服薬や吸入薬,自己注射薬)をおこないます。また,発作の予防として,アレルゲンの除去(室内のこまめな掃除など),禁煙などの増悪因子の回避が大切です。 


③その他

1)骨粗鬆症

 骨代謝のバランスが崩れることで骨密度が低下し,骨折のリスクが高まる疾患です。自覚症状が乏しく,背中や腰の痛みを認めた後に背中が丸くなる、身長が縮むといった症状を認めることがあります。診断は画像検査(骨密度検査)で行います。治療および予防法として食事・運動療法が基本となります。また,転倒しにくくするための環境調整(段差の解消や手すりの設置など)も大切です。薬物療法としては内服薬や注射(静脈内注射/点滴、皮下注射)があります。


2)貧血

貧血とは,血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が少なくなった状態です。

ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ重要なはたらきをしているため,その量が少なくなると運べる酸素の量も少なくなるため,組織への酸素供給の低下による呼吸困難や代償性の動悸,心不全を呈します。 原因として,赤血球の産生障害もしくは出血などの喪失(消費)亢進があり,主に血液検査などで調べます。出血源検索目的に便潜血検査や尿検査をおこない,必要に応じて連携医療機関への紹介をおこないます。


3)不整脈




4)甲状腺機能低下症




2.訪問診療

医療機関へ通院することが困難な患者さんに対して,医師が定期的・計画的にご自宅へ訪問して診療を行なうものです。
かかりつけ医として普段から定期的に診療をさせていただくことで,いつもの様子や変化の兆候を把握できるため,急な病状変化のときも,患者さんやご家族の希望に沿って対応することができます。詳細はこちらをご覧ください。

また当院では,他の医療機関・介護サービス事業者とICTツール(メディカル・ケアステーション)による連携体制を構築しております。

患者さんの同意のうえ,治療やケアに関する情報等を連携機関と常時共有しています。

【主な連携機関】こころ薬局,訪問看護ステーションナナ,クオレ訪問看護ステーション姫島,くすのき訪問看護ステーション,ケアプランセンターあしたへ